◆結婚退職する女子社員へのあいさつ ○○さんが結婚退職されるにあたりまして、私からひとことごあいさつを申しあげます。 ○○さん、このたびはおめでとうございます。心からおよろこび申しあげます。 ○○さんが入社されて、もう五年になります。高校を出たばかりのおさげ髪で出勤していた、入社当時の可憐な姿が、今でも目にうかんでまいります。それがここ二、三年のうちに、しとやかに女性らしくなられまた仕事の面でも、わが計理部にとってなくてはならない働き手になるまでに成長なさいました。 結婚のため退職させてほしいと申し出られたときは退職されては困るという私のわがままな気持から、せめて一〜二年は、共働きをしてくれないかと申しましたところ、相手の方は、関西でご商売をしているので無理ときかされ、やむを得ず引きさがったようなわけです。 ご夫君となられる方は、お若いのに独りで商店を開業され、立派に商売を切りまわしておられるとのことですが、ご夫君のその行動力に、○○さんの計理手腕が添えば、まさに鬼に金棒というところでございましょう。いろいろ苦労も多いと思いますが、この職場での経験をじょうずにいかして、健全財政、健全家庭を築いてください。 末長く、ご円満であられるよう、○○さん、あなたのご幸福を祈ってます。
◆企業合理化による解雇者へ同僚のあいさつ(リストラ) 親しく共に働き、共にたたかい、共にここまで歩んできた皆さまとお別れするにあたりまして、社員を代表してひとことごあいさつを申しあげます。 このたびのことは、半年にもおよぶ労使双方の折衝の結果、希望退職者をつのり、61名の皆さまが退職なさることによって、一応、円満解決したわけですから、いまさらここで私がとやかくいうことは、差し控えたいと思います。 皆さまの退職によって、残る全社員が倒産という企業の最大の悲劇をさけることができ、何とか再建の方途をつかむことができるようになったわけですから、皆さまに対しては、深い感謝があるのみです。 このような多勢の方の犠牲の上に立つわれわれは、今後石にかじりついても会社を再建させて、皆さまのお気持に報いたいと思います。 どうぞ一日も早く新しい職業に就かれ、ご健闘くださいますよう、われわれ一同、衷心よりお祈りいたします。
◆自己の都合による退職者へのあいさつ 〜記念品贈呈をかねて〜 このたび、営業部長として、長年社の発展にご尽力くださいました山内一郎氏が、ご健康をそこねられて退職することになりましたので、私よりひとことごあいさつ申しあげます。 先ほど常務のお話しにもありましたように、ここ数年の間に、わが社の業績が飛躍的にのび、業界で十指に入るほどの実力を備えるにいたりましたのは、実に山内氏の奇抜なアイデアと、たゆまざるご努力のたまものでして、今後も大いに活躍していただけるものと安心しておりました矢先の病いで、かえすがえすも残念でなりません。 しかし、こればかりはわれわれがやきもきしても、どうすることもできませんで、ひとえに山内氏のご養生をまつほかございません。社員一同といたしましては、一日も早く、以前のように健康をとりもどされるよう、ご回復の早からんことを祈っております。 長い間、社のためにご尽力くださったご功績のほどまったく深謝にたえません。 つきましては、社員一同相はかりまして、粗品ではございますが、年来のご功績に報いるため、記念の品を差しあげたいと存じます。どうぞお納めください。 |