3 歓送会での転任社員の謝辞

 

◆修業の機会を活用したい

 ただいま専務さんから身にあまる歓送のおことばをいただき、恐縮のいたり、まったく面はゆい思いでおりますが、その反面、責任の重大さをいまさらのように痛感しております。

 転任の内命を受けましてから、事務の引きつぎや引っ越しの準備などはじめてのことですので、いささか混迷をきたしましたが、その間にありまして過去の仕事のいろいろのことが思い出されます。失敗したこと、うまくいったことなど、それにつけても任地へまいりましては、こちらにいて失敗したときのようにそれを補なってくださる方もなく、ほんとに自分だけが頼りだと思うと、非常に心細い気がいたします。しかし、この度の転任は、私に修業の機会をお与えくださった本社の親心だと思っております。

 赴任の上は、微力ではございますが、あらゆる努力を試み、社業の進展に寄与いたしたいと思っております。どうか今後とも皆さまのご支援、ご鞭達が得られますようお願いいたします。長い間お世話になりありがとうございました。では元気でいってまいります。

 

◆転任支社長の謝辞

 このたびの私の転任にあたりまして、かくも盛大な歓送の宴を設けてくださいましてありがとうございます。その上に結構な記念品までいただきまして、ご厚志のほどお礼のことばもございません。深謝申し上げる次第でございます。

 かえりみますれば、過去五年の当地在任中のことは私の一生においても忘れることのできない思い出でございます。と申しますのも、当地が私の支社長としての振り出しだったからです。

 この新米の支社長に対して、当支社の皆さんは一丸となって協力してくださり、幸いにして営業成績も順調に上げることができました。つまり、一人前の支社長に私を育ててくださったのは、皆さまのお力だと感謝しております。

 西洋では、「一つの扉が開くと、もう一つが閉まる」と古くからいわれていますが、まったくそのとおりでして、当支社を去りがたい思いが心にうずをまいていても、もう私にとって、扉は閉じられてしまい、新任地の扉が開いて私を待っているのです。そこには新たな不安と同時に新天地を開拓するという希望もあるわけで、まことに複雑な気持でいっぱいです。

 長い間ほんとうにありがとうございました。いまお別れいたしましても、またいつの日かふたたびお会いする機会もあることと存じます。なごりはいつまでもつきませんが、どうぞいつまでもご健勝でいて、当支社をさらに発展させてくださるよう、おねがいしておきます。

 本日はありがとうございました。

行列200mオーバーの最高の中華そば!!

文例集トップへもどる