わたくしは、新郎克実君の親しい友人として、本日のこのお席におまねきいただきましたことを無上の光栄に存じております。と同時に、このたびのご良縁に対し、このうえないおめでたいこととおよろこび申しあげます。

　克実君と私とは保育園時代からの幼友だちでありますうえに、親同士が同じ会社に勤務しておりました関係から小学校、中学校と十何年来、同窓のよしみを重ねてきたのでありますが、克実君は私とちがって学業の成績は優秀、運動もまた万能選手で、いつもクラスの名誉を担って奮闘してくれたものです。

　古い言葉に、健全なる身体に健全なる精神は宿るという金言がありますがこれこそ彼にピッタリのことばです。彼に接すると、いかにもさわやかな感じを受けますが、これは、心身ともに健康であるからにちがいありません。わたくしの尊敬すべき数少ない友人の一人であります。

　聞くところによれば、新婦辰子さんも高校時代は陸上競技、とくに○○の選手として、○○に出場されたこともあるとのこと、まことに、この上ないご良縁と、うらやましいかぎりであります。

　ともにスポーツで鍛え磨きあげられたお二人の身に、今後いかなる試練がかかろうとも、相協力して、乗り切っていかれるであろうことを確信いたします。

　さらに彼のことについてもう一言つけ加えさせていただきますなら、克実君は明るい社交性に富んだ男で、たくまないユーモアが、先天的に備わっています。そして、ささいなことでは、怒ったりしない、大きいところがあります。

　しかし彼は、なかなかの正義漢ですから、不正に対しての怒りは激しい。いわゆる、怒れば怖い男です。やはり彼は大器なのかもしれません。われわれ仲間うちでは、彼が一番偉くなるだろうというのは、もう定説になっております。

　彼にとっては迷惑なことかもしれませんが、わたくしたちは大きな期待をもって、彼の活躍に注目しているわけです。

　このことは、結婚生活に対しても同じです。わたくしたちは、大きな期待をもって注目しておりますことを一言申しそえまして、お祝いの言葉といたします。