はじめのことばは、少しあらたまった形が多く、だいたい定形になっていますが、時には、いきなり本題に入ったり、警句や名言、ことわざではじめてよく、前の人のあいさつに対してアドリブ的変化をもたせます。
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■ご指名によりまして
ご指名によりまして、一言およろこびを申し述べさせていただきます。本日は、佐藤、鈴木ご両家の大変おめでたい席にお招きをいただきまして、光栄の至りと存じます。
■めでたい華燭の典を
本日は、小松、高橋ご両家には、めでたい華燭の式典をあげられ、数ならぬ私までお招きにあずかりまして、まことに光栄に存じます。
■本日の盛宴に
本日の盛宴にお招きをいただきまして、新郎、新婦のご前途を祝し、おめでたい杯をささげて一言ご祝辞を申し上げます。
■本日はお日柄もよく
本日はお日柄もよく、春の日もうららかに晴れて、哲也さんと由樹子さんのご婚儀をわれらとともに天地も寿ほいでいます。謹んで、おめでとうを申しあげます。
■かようなめでたい席に
かようなめでたい席にお招きいただき、まことに喜びにたえません。謹んで新郎、新婦、ご両親様・ならびにご来場の皆様方に、おめでとうを申し上げます。
■頭が一番白いということで
頭が一番白いということで、早々とご指名をいただきましたので、
■人間を長くやっているということで
人間を長くやっているということからでしょうか、皆様にさきがけてのご指名をいただきました三浦でございます。
■前座をつとめ
ご指名により、私が前座をつとめさせていただきます。あとには真打ちの祝辞が多数ひかえておられますので、お聞き苦しいところは、ご容赦願います。
■食い逃げのそしリは
おめでたい席にお招きをいただき、こんなにご馳走までいただき、おめでたいやら、うれしいやらで感喜いたしておりました。ところが突然のご指名をいただき、やはり食い逃げはできないのだと覚悟いたし、一言、お祝いを申し上げさせていただきます。
■父上とは五十年来の---交際からはじめる
ご指名ありがとうございました。私は新郎の父上とは五十年来の竹馬の友で、何もかもつつぬけの間柄でございます。
■親子二代のおよろこび
ご指名をいただきました星野でございます。お二人のご幸福そうなお姿を拝見いたしておりますと、私は三十年前のことが急に思い出されます。新婦の父上がご結婚なさったときも、親友の幸福をこのような気持でお祝いしたことでした。本日またゆかりさんのおめでたいお姿を前にして、わがことのように嬉しうございます。
■友人を代表して
新郎のクラスメートを代表して、一言お祝いを申しのべます。われわれもどうやら社会人の端くれになりますと、そこはやはり結婚の話に花を咲かせる夜もあります。かつて、そんなとき片岡君は「まあしんがりは僕がつとめるよ」といいました。それがトッブバッターになったのですから、あわてたわれわれのスピーチも、あわてたものにならざるを得ません。
■本日は一天雲なく------天候から入る場合も多い。
本日は一天雲なく晴れ渡り、これこそ新婚晴れでございます。お二人のご婚儀を祝し、一言ごあいさつ申し上げます。
■黄金の雨
ギリシアには幸福をもたらす黄金の雨という伝説がありますが、わが国でも結婚式での雨は幸福を降りこめるといういい伝えがあります。
■菊の香も高く
菊の香も高く、およろこびに満ちあふれたご祝宴にお招きをいただき、光栄に存じます。虚子の句に、「白菊に黄菊のちぎり深緑」というのがございますが、本日の借老洞穴の御ちぎりの-…
■天気予報では
本日の天気予報は、午後は雨でございます。わたくしはコウモリ傘を持ってまいりました。窓の外はご覧のように白い雲が二つ三つある小春日よりの晴天でございます。降水確率は80%と申しておりますからきっとこの青空のまわりでは雨が降っているのでしょう。いや、お二人のお気持で当会場の上だけが晴れてしまったようです。およろこびが天に通じたのでございましょう。この分ならば、新婚旅行の道すじも、きっと細長い晴間ができて、気象庁でも、「太平洋側の道すじに細長い晴間のほかは関東はすべて雨」と訂正するでしょう。
■サラリーマン亭主にご理解を
真一君おめでとう。そして美由紀さんには、サラリーマン亭主にご理解をいただきますようお願いいたします。そこで、真一君を含めて、われわれサラリーマンうちわばなし亭主の内輪話を申し上げたいと存じます。
■ご用心あそばせ
良子さんおめでとう。しかし、ご用心あそばせ。先ほどの方もおっしゃいましたように、男は太古から狩りをして山野をさまようくせがございますから。
■年中無休
ご結婚おめでとうございます。光子さん、とうとう年中無休の職業をえらばれましたが、
■自由の旗はついにおろされたのであります。独身寮のわれわれは厳君を追い出しました。しかるに彼はまことに意気揚々と引き揚げました。むべなるかな、美香さんの美の前には、と実感しています。
■虎君よ、飼いならされるな
虎は、一日に千里往って、千里還える、といいます。