本日は、ご多忙中にもかかわらず、ご一同様にはご出席いただきまして、まことにありがとうございました。高い席からはなはだ僭越ではありますが、一言ご祝詞を申し述べさせていただきます。

 このたび、片岡、金本ご両家のご婚儀がめでたく相整いまして、本日大安吉日の嘉き日に、新郎篤君と新婦知子さんが、ただいま当会館神前におきまして結婚式をおあげになり、ともに手を取り合って円満なる家庭生活を営むことを堅く誓われました。

 ここに媒酌の栄をとらせていただきました私どもも、皆さまとともに、お二人が千代かけてご幸福であられるようお祈り申しあげる次第であります。

 では、常例によりまして、新郎新婦をご紹介申しあげます。

 新郎篤君ほ、昭和○○年生まれで現在34歳でありますが、仕事一筋に生きた青年でありまして、こんにちまで裸一貫で社会の荒波を泳ぎぬいてまいった、いわば信念の男でありますから、どんなきびしい社会情勢の中にあっても心配のない、信頼のおける青年で、女性から見ましても、さぞたのもしい男性と思われることでございましょう。また、大変お母さん思いで、温かい家庭を作って父母に孝行したいという宿願をいだいている現代には珍しいともいえる考えをお持ちで、スポーツ、音楽などにも深い趣味をもった好青年であります。

 新婦知子さんは昭和○○年生まれで28歳であります。

 料理はもとより和洋裁等、女子一般のたしなみを身につけられ、教義も豊かで、純真無垢の明朗さをもたれた、家庭的な心の美しい近代女性であります。

 このうえは、新郎新婦、ともに力を合わせて、しあわせな家庭を築き、ますますご両親に孝養を尽くされるとともに、幸せな家庭によって生まれる新しいエネルギーをフルに発揮して、立派な仕事もし、かつ人間としても大いに成長をとげていただきたいと思うのであります。

 結婚は、たとえてみれば、富士山のようなものでありまして、実際に登ってみれば、谷あり、崖あり、また石がありで、苦難の道と存じます。

 けれども、お二人の協力によって、その苦難の道も、ただ苦しみとみず、試練の道と考えて乗り越えることができるものです。これは、私どもの経験によって申しあげることができるように思います。

 どうか、今日、このご両人が相たずさえて人生の門出をするにあたり、幸多い将来をお祝いくださいまして、ご臨席いただきました皆さまにおかれましても、今後とも折にふれ両人のために、惜しみないご指導とご鞭撻をたまわりますようお願い申しあげます。

 このことは、ご両家のご両親のお心も同じでありまして、くれぐれもよろしくと申しておられるところでございます。

 なお、ご両家より、皆様方に、お忙しいなかをわざわざご出席くださいましたにもかかわらず、万事不行届きの点、席次等の整いませぬところは幾重にもおわび申しあげていただきたいとのことでございます。どうぞご海容くださいまして、時間の許すかぎりご歓談をつくされますようお願い申しあげます。

 簡単ではありますが、ご両家、ご両人とも今後ますますご繁栄の道へ進まれますようお祈りいたしまして私のご挨拶といたします。


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