■妹の葬儀に兄の謝辞
喪主にかわりまして、ひとことごあいさつ申し上げます。私は、故人○子の兄でございます。本日は、ご多用中にもかかわりませず、かくも多数の方々のお見送りをいただきまして、まことに感謝にたえません。故人の霊も、さだめし皆様のご厚情に深く感謝していることと存じます。また故人の病気中には、お心のこもったお見舞いを頂戴し、ありがとうございました。
故人も、必ず元気になって皆様にお礼を申しあげたいと言っておりましたが、ついにそれもかなわず、定めし心残りであったろうと存じます。老少不定とは申しながら、まだ四十代の若さで、夫と二人の子どもを残して逝ってしまった妹は、まことにふびんでございますが、これも天命とあきらめるよりほかはございません。子供がまだ小そうございますので、父親の手に負えないこともあるかと存じますが、何とぞあとあとのこと、何卒よろしくお願い申し上げます。本日は、まことにありがとうございました。