■殉職鉄道組合員を悼む

小田急労働組合副委員長 立川 俊

 

○○△△君、君は昭和××年九月小田急電鉄株式会社に入社せられ、昭和××年七月小田急労働組合が結成せられるや、はやくより職場代表者として、組合の各機関に参画せられ、組合の組織運営にたずさわりよき指導者として、君の人格識見は組合員の等しく尊敬するところでありました。しかるに今回君が職場にあって夕刻のラッシュ・アワーに勤務中、乗客の生命を守るため、とうとい犠牲となられた報に接して、組合員一同非常なショックをうけ、しばし呆然、人の世のはかなさに言うべきことばもありませんでした。

日ごろ君が職場にあって、勤務中の元気な姿を見、組合の諸会議での君のことばをしのび、今更のごとく君の急逝が私どもの心にいかに大きな空虚を残したかに驚くものであります。また君を生活の柱ともたよられたご家族の方々のご心中に思いをいたすとき、ご悲嘆いかばかりかと深く拝察いたしております。

思えば、君は鉄道の従業員として職務に忠実、責任感きわめて旺盛で、同僚からも上司からも深く尊敬せられ信頼されて、人望厚く公共事業にたずさわるものとして、よき手本でありました。

また、君の組合に対する熱意はまことに強く、まじめなよき職場指導者として、組合員の等しく尊敬するところでありました。当組合が今日ようやくにして組織の充実をみ、君の今までの努力が実を結ばんとしてさたとき、不幸にして事故の犠牲となられたことを心から惜しみ、組合に対する今日までの功績をたたえ、そのご努力に対して感謝のことばをささげるものであります。

私どもは、尊い君の生命を失うに至ったこのよぅな悲しい事故を再び繰り返すことのないよう事故防止に努めるとともに、君の遺志を継いで組合の健全な発達のために今後いっそう努力をいたすことをここにお誓いして弔辞といたします。


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