■航空事故の友を悼む
つつしんで、お別れのことばを申し上げます。航空史上最大の惨事といわれる遭難事故により、多くの尊い人材を失いましたが、ぼくの最も親しかった友、○○△△君もまた、その悲しむべき犠牲者の一人となられました。
一か月ほど前までは、模範的悪友として、いつも行動をともにしていた彼が、全くこつ然と、一瞬のうちに去ってしまったということは、今になってもまだ、ぼくには信じられない気持です。マージャンにゴルフに彼との思い出はつきないのです。彼のマージャンは、非常に読みが深く、しかも意表をついた手を使うので、ツキがまわってくると、まったく一方的に勝ち進み、こちらははり合いのなくなるくらいでした。帰京前夜のマージャンも非常にツイていたそうで、これがもし負けがこんでいたら、あるいは「もう一晩延長戦」となって、あの悲運の飛行機には乗り合わせなかったのではなかったか、などと考えたくなりました。
また、ゴルフをはじめたのも同時で、よくドライバーの飛ばし合いをやり、クラブを駄目にしたものでした。上達の具合は、最初のうちは、ぼくの方が早かったのですが、最近メキメキと腕をあげ、ハンディももうすぐシングルというところまで、急ピッチで上達しました。今思うと、このたびの不慮の事故が、何か運命的な予感のようなもので左右され、急にうまくなったのではなかったかなどと思われたりもしました。
マージャンをやり、ゴルフを共に楽しんだ仲であれば、酒を飲むことも多かった。二人ともゴルフの帰りなど、よくバーやクラブに立ち寄り、盃を交わしたものです。彼は、ホステス連には大変人気があり、行動を共にするぼくは、いつも脇役的存在にしかなれませんでした。社長業も、最近は特に意欲的に取り組んでいたし、その高い経営手腕が、大いに発揮されることを期待していたときだっただけに、このようなはかない急逝は、彼にとっても、また残された者にとっても、どんなに残念であるかわかりません。しかし、無責任な気やすめが許されるなら、こと遊びに関し、彼の若さで、あれだけ十分に楽しめたということは、幸せだったと思います。残された悪友の、二度と会えぬさびしさをまぎらわすたわ言として、○○君の冥福を祈る言葉にかえたいと思います。
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