拝啓
○○の候、いよいよ御清福のこととお喜び申し上げます。先日は御丁重なお手紙を頂きまして恐縮に存じました。
さて、お手紙によりますと、貴下の御結婚の相手を紹介してほしいとの由、貴下も既に適齢期を迎えられてやや久しいことゆえ、誠にごもっともなことと存じます。できれば貴志に添いたいと思うのですが、私の職場や知人の中には、ふさわしい女性がなかなか見当たりません。今すぐに御紹介できるような相手がありませんので、ひとまず御依頼の件は御容赦賜りたく存じます。心にはとめておきますので、もしこれはと思う人が見つかった場合はお知らせします。結婚は合縁奇縁と申します。お似合いの女性が、ふとした機会に思いがけなく現れることもありましょう。幸運のチャンスをつかむ心がけも必要です。よき機会の訪れをお祈り致します。
先ずはお詫びかたがた御返事まで。
敬具
向夏の候、御一同様にはますます御清祥のこととお喜び申し上げます。先日は御丁重なお手紙を頂きまして恐縮に存じました。
さて、お手紙によりますと、御子息□□様の御結婚相手紹介の御依頼の由、御子息もさぞ御立派に成られたことと存じます。できれば御希望にかなう候補者を御紹介申し上げたいと存じますが、どうも私の勤め先や知人の中には、これはと思う適当な候補者が見つかりません。今すぐに御紹介できるような相手がありませんので、ひとまず御依頼の件は御容赦賜りたく存じます。心当たりを探っておきますので、適当な人物がございましたなら、すぐにも御一報致します。古来から「帯に短したすきに長し」とか言われますようになかなかぴったりした相手は見つけ難いものですが、人生の縁とは奇なものです。ふとした機会に思いがけなく、すばらしいパートナーが現れることもあると存じます。よき機会の訪れをお祈り致します。
取り急ぎお詫びの御返事まで。
敬具