2001年 いよいよ秋田県内キノコ採りのシーズンに突入。

 私は34歳にしてキノコ採り歴約〜30年である。以下はキノコに関して興味ある方だけ読んで下さい(^^ゞ

今日は名峰鳥海山の麓、鳥海町の奥山に入ったのだが、まだ山は若く、本格的なキノコシーズンにはまだまだ日数がかかりそうな感じがした。例年であれば今頃モタツ(ナラタケ)も生え始めるのであるが、今回は全くなかった。影も形もない。そのおかげと言っては何だが、写真にあるような「ハタケシメジ」を初めて採ったりして、山というものはどう転ぶか分からず、面白いものである。

 夜が冷え込むようにならないとキノコの発生状況は良くならない。いわゆる低温ショックというやつだ。
今年の秋田はまだ一度しか冷え込んでいないし、雨が少ないカラカラの天気が続いているので、キノコにとってはまだ条件が悪いのかもしれない。もう一週間もすると様々なキノコが生え始めるだろう。(希望的観測)
 ところで今日、鳥海町の深山に分け入るとき、なぜか一台のパトカーとすれ違った。キノコ採り人くらいしか通らないような砂利道、しかも対向車など皆無に等しい奥山で。車一台しか通れない細い道だったので、こちらがバックして道をゆずったのだが、その警官、なぜかニヤニヤしていた。もしかして公用車を使って山の下見(キノコの発生状況を確かめに)にでも来たのでは?と同行したK氏と大笑いする。
 秋田のいなかのお巡りさんはすることがなくて山で時間潰してるの? まさかね!(笑)

今回のキノコはジャーン、「オオワライタケ」でーす!普通は切り株に発生するものですが、今日見つけた物はなんとスギ林の地上に巨大な花のように咲きそろってました。この一株、重さは4キロくらいあり、コダシに入れたらずっしり。もちろん食べられないのは分かっていたのですが、あまりにも見事に生えていたので思わず採ってきてしまった私でした。ちなみに「オオワライタケ」を食べると、昔話で良くあるように、異常に興奮し、歌い騒ぎまくるそうです。服を脱ぎ散らしただひたすら笑いまくる。。。まさにマジックマッシュルームですね。ぇ、私ですか?食べませんよ、こんなもん。苦くてとても普通に料理しては食べられないんです。でも福島の飯豊山麓ではゆでこぼして食べるそうですね。私にはそんな度胸はありませんです。はい。
見て下さい、このボリューム。ハンパじゃない大きさです。コダシに入りきらないほどの大きさでした。
肉は緻密でしっかりしており、いかにもおいしそうな臭いもします。ところが一かじりすると強烈な苦みが広がります。
茎の根っこは一塊りになっており、これまたスゴく大きい。採るとき、ちょっとやそっとの力ではキノコは動きませんでした。

先日のハタケシメジの食後レポ。
いやー、とんでもなくおいしいキノコでした。ダシ・風味・ボリュームと三拍子揃った超優秀キノコ。人家近辺での発生が多いことから「ハタケシメジ」と呼ばれるのですが、私の知る限り、秋田では庭に大量発生したとか、畑に行ったら巨大なキノコの株があった、などと言う話は聞いたことがありません。どなたか、「うちの庭では毎年出て食べてるよ」という方いらっしゃいませんか?もしいらっしゃったらこれほどうらやましいことはないくらい、おいしいキノコです!

今回のキノコは実にキレイでかわいいヤツのご紹介。
正式名「ハナイグチ」東北・北海道では「ラクヨウ」と呼ばれる、
非常においしいキノコです。
(ハナイグチたちの写真はこちらから)
昨日私はこのキノコを求めて山に分け入りました(写真は昨日撮ったものです)。
 このキノコは「ラクヨウ」と呼ばれるように、唐松(落葉)の下に生えます。今の時期、唐松林に入ると80%位の確立でこのキノコに出会います。キノコを採った経験のない人でもこのキノコは簡単に採ることができます。色も姿もよく目立ち、似たような毒キノコも全くないので安心です。
食べ方ですが、私の秋田も含む東北地方ではしょうゆ味で煮付けて食べることが多いようです。私も昨晩そうやって食べました。・・が、おいしさのあまり過食は禁物。ナラタケなども同様、あまり消化の良いキノコではありませんので、食べ過ぎると消化不良を起こします。現に昨晩の私も食べ過ぎてしまい、一晩中おなかが張ってました(^^ゞ
 果たしてここを読んで下さっている方がどれくらいいらっしゃるかわかりませんが、キノコって不思議な魅力を持ってるんですよ! 一人でも関心を持ってくれたら嬉しいですね〜〜
 次回はいよいよシーズンたけなわを迎えそうな「鳥海山のナラタケ」をお届けできるかと。乞わない!ご期待!
2001.9月後半 記